INTERVIEW

Interview with FASHIONISTA 01|ROSE(stylist)

arcofcol0218@gmail.com

AoCによる注目のFASHIONISTAをピックアップするインタビュー企画の第一弾として、stylist 榊原優佳さんへのインタビューを行った。

gothic & girlyカルチャーに影響を受けてきたと語る彼女のスタイリングは甘さと少しの毒っ気を持ち、女の子の魅力を最大限に引き出す。また、東京から拠点を台湾に移し、「Wellness」をキーワードにファッションを考えると語る。

そんな榊原(通称ROSE)さんに学生時代のこと、スタイリストとしての仕事に対する思いや、スタイリストや業界を志す学生へのアドバイスなどを伺った。

(Interviewer:Sawa, Mio, Riko)

Sawa:本日はお忙しいなかお時間を頂き、本当にありがとうございます。何卒よろしくお願いいたします。

現在台湾ご在住とのことですが、何故台湾にされたのですか?

ROSE:なんでですかね。(笑)

Sawa:色々とローズさま関連の記事を拝見したのですが、カルチャーなどに関して、例えばロンドンなどヨーロッパの方がお好きなのではと少し、思っていて。

ROSE:そうですよね。分かります。

Sawa:でも、台湾にも移住される前にも沢山行っていらして、好きだと公言もされていて。なんで台湾だったんだろう、という。

ROSE:ロンドンやパリと東京って、結構似てるっていうか。特に東京のファッション業界はみんなとても頑張って働いていていますよね、自分含め。けれど、自分がまあまあ大人になったからというのもあるのですが、ここ数年、それぞれの優先順位や視野がみんな変わってきていると感じるんです。

ライフスタイルや自分のマインドといった、そういう「Wellness」な要素の上にファッションが成り立っているべきという認識にシフトしてきている気がして。東京やロンドン、パリでもそれは感じられると思いますが、もっと現実的に自分自身が体感できる場所で暮らしたいと思いました。

Sawa:そうなのですね…!

ROSE:台湾は人間味や自然が共存できる国だなって。その分ファッションはあまり盛んではありませんが…。天候の方が優位なので。(笑)けれど、自分の心と向かい合える国だと思ったんです。

Sawa:なるほど…!ありがとうございます。

Sawa:スタイリストを志したきっかけって何だったのでしょうか?

ROSE:雑誌、ファッション誌に一番初めに興味を持ちました。ティーンのときですね、中学生とか。

ただ、私大学は美大に行っていて。ファッション誌っていってもカメラマンの方になりたくて美大の写真学科に行きました。入ったものの、写真の勉強をしていても、ファッションが絡んでいないと写真も好きになり切れない。じゃあファッション誌の中で自分ができることって、と思ったら、カメラよりもやっぱり服の方で。そこからはずっとファッションの世界を夢見ていました。

Mio:ありがとうございます。

ROSEさんのお仕事の内容について、簡単にお聞かせいただけますか?

ROSE:今は海外(台湾)に住んでいるので、日本の現場仕事はたまに帰国しながら続けさせて頂く予定です。今こちらに来て3ヶ月くらいなので、まだ一回も帰れていませんが。

今までは雑誌やweb、広告、ブランドのルックのスタイリングなどをさせて頂いていました。個人的にはやっぱり、写真、ビジュアルに残るものが好きですね。

Sawa:やはり、雑誌が好きで始めたというのもその一因なのでしょうか。

ROSE:そうですね。写真に残したいっていう気持ちでスタイリストをやっています。

Mio:ありがとうございます。

では、スタイリングを組む際に何か重視視していることなどあれば教えていただきたいです。

ROSE:スタイリストさんそれぞれだと思いますが、私は写真になった時の、リアリティはそんなに求めていません。なので着こなしテクニック的なものにはあまり自信がないんです。(笑)

それだったら、全く実用性がなくてもすごくファンタジーだったり、写真を壁に貼っておきたくなるような、そういう夢のあるスタイリングになるように心がけています。自分もそういうものが好きだから、その気持ちに嘘をつかずにつくるようにしたいですね。

Mio:ありがとうございます。

Mio:スタイリングを組む際の手順などはありますか?

ROSE:ブランドのプレスルームにお邪魔してお洋服をお借りするわけですが、沢山ある中からスタイリングに使えそうなアイテムをその場で選んでお借りするというよりは、ブランドのコンセプトやそのシーズンのテーマ、デザイナーさんご自身のことなどを考えて、今回のスタイリングはこのブランドのこのお洋服を使いたいと事前に決める。

私は事前に全部決めて、コーディネート資料もかなり前持ってpdfで完成させる派です。ピンと来たお洋服がお借りできなかったらもう終わっちゃうんですけど。難しそうでも粘って粘って、それでも難しかったら、スタイリングを1から考え直します。

Sawa:お洋服とお洋服のバランスなどあるかと思うのですが、これが頭の中のイメージと実際にやってみたら違ったということはないのでしょうか。

ROSE:あんまりないんですよね。でもそれって多分展示会で見てるからかも。

なので、私がリースでお借りするアイテム数って多分、すごく少ないです。他の方と比べたことありませんが。

Mio:ありがとうございます。

では、スタイリングを組む際の主なインスピレーション源などを教えていただけたら嬉しいです。

ROSE: 以前は映画が一番でしたね。でも、30代になったくらいからは生活の中の質感や色とか、そういうものにシフトしてきたなと感じます。ファッションに限らず、ちょっとした色のグラデーションや感覚とか。

Sawa:それこそ自然にあるような色合いを感じて、ということですか。

ROSE:そうですね。

Mio:ありがとうございます。

(to be continued…)

榊原優佳(ROSE):スタイリスト。飯田珠緒氏に師事後独立し、雑誌やWeb、女優などのスタイリングを手がける。現在は台湾在住。

Instagram:@yukasakakibara_

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