Interview with FASHIONISTA 01|ROSE(stylist)
AoCによる注目のFASHIONISTAをピックアップするインタビュー企画の第一弾として、stylist 榊原優佳さんへのインタビューを行った。
gothic & girlyカルチャーに影響を受けてきたと語る彼女のスタイリングは甘さと少しの毒っ気を持ち、女の子の魅力を最大限に引き出す。また、東京から拠点を台湾に移し、「Wellness」をキーワードにファッションを考えると語る。
そんな榊原(通称ROSE)さんに学生時代のこと、スタイリストとしての仕事に対する思いや、スタイリストや業界を志す学生へのアドバイスなどを伺った。
(Interviewer:Sawa,Mio, Riko)
<3>
Sawa:アシスタント時代ってとても忙しくて、自分の時間はあまりないと聞くのですが、その場合、飯田さまのアシスタントが独立できると思う基準とは何だったのでしょう。アシスタントさんが自分の作品を作る時間などはあまりなかったのではないかと。
ROSE:それは飯田にしかわからないです。(笑)私自身は、作品撮りとかあまり意味がないと思っていて…。みんな未熟な段階でそういうことをしても…って。それよりも、アシスタントの時に重要なのって「アシスタントとしての仕事がちゃんとできているか」ではないでしょうか。自分の事はその後。
Sawa:というと…?
ROSE:ブランドとのやり取りや、お洋服の管理とか。それこそ師匠がパリコレ行くとなると、現地のブランドと英語でメールのやりとりをして席を用意してもらうだとか、現地での撮影の衣装の手配とか、全部やらなきゃいけない。情報管理能力っていう感じですか。
Mio:ローズさんは今、アシスタントさんなどつけていらっしゃいますか?
ROSE:いったんこちら(台湾)に来たタイミングでそういう方はいないです。
Mio:日本にいるときはつけていらっしゃった…?
ROSE:あ、そうです。でも、私はこうやってふらっとどこかに来てしまったりするので、アシスタントをつけているというよりはいつも決まっている子に手伝ってもらっているという感じでした。今もとても感謝しています。
Mio:そのような方に、ローズさんが求めていることが何かあれば教えていただきたいです。
ROSE:なんですかね。自主性や人としてのマナー、常識。自分で考えられるかどうか。あと、すごく単純なんですけどレスが早いかがめちゃくちゃ大事。
Sawa:ありがとうございます。
Sawa:そうしましたら、私たちが学生メディアだということで、ROSEさんの学生時代のことについてお伺いしたくて。
ティーンの時に雑誌に興味を持たれていたとのことだったのですが、学生時代にお洋服を好きになったきっかけも雑誌からだったということなのですか?
ROSE:そうですね。ただ、私思いっきり東京渋谷生まれ、渋谷育ちなんです。
Sawa:えーーー!(笑)
ROSE:もうこれはマウントとかではなく、逆に笑えるからこういう風に言うんですけど。(笑)中学生、なんなら小学生から学校が終わったら渋谷で遊ぶみたいな感じだったのでファッションがすごく身近だったんですよね。ファッション誌に載っているものも行ったらすぐに買えるじゃないですか。なので、そうした環境は結構影響していたかな。
sawa:ありがとうございます。どこかで裏原全盛期の時に学生をされていたというような記事を拝見して。よく通ったお店などもしあれば教えていただきたいです。
ROSE:高校生で、バイトもできるようになって、自分で本当に全力でファッションを楽しめるようになったときは、X-girlやmilk fedとか。
Sawa:ありがとうごさいます。当時憧れの的というか、ミューズのようなひとってどなたかいらっしゃったりしましたか?
ROSE:当時は、ベタなんですけどCourtney Loveとか、バンドの女の子や映画「GHOST WORLD」のEnid。
Sawa:バンTも沢山集められているとまた、どこかで拝見しました。
ROSE:そうですね。似合わなくなってきてだいぶ処分したけど、お気に入りはとってあります。
Sawa:そうしたら、「gothic & girly カルチャー」がお好きだとずっとおっしゃられているかと思うのですが、そういうものが好きになったきっかけもやはりバンドの影響なのでしょうか?
ROSE:はい。高校生の時に好きになって、それからずっと。あとは映画からかな。ダークファンタジーが好きです。
Sawa:ありがとうごさいます。それでは、学生時代に経験されたことで、今に活きていると思うことは何かありますか?
ROSE:それは、高校?大学?
Sawa:「社会に出る前」にやっておいたほうが良いこと、で。
ROSE:なんですかね。私の場合はですけど、何かを作ったりクリエイティブな仕事を続けているって思うと、やっぱり沢山アートとかカルチャーとか、そういうものに触れるっていうのはやっておいてすごく良かったなと思います。好きなことを沢山持って、沢山極めるというか。
Sawa:そこからどんどん好きになっていく、という。ありがとうございます。
Riko: 最後に、私たちAoCが学生団体ということで、スタイリストなどそのファッション業界を志す学生に向けて、助言等、一言いただければ嬉しいです。
ROSE:いろんなものを見たり聞いたり、引き出しを増やすことと、そのために海外に沢山行ったら良いんじゃないかと思います。 海外に行くことで自分の心も開けるし、 心が開けると引き出しもすごい増えていくし。そういう引き出しがいかに多いかが、ずっと続けられるかのコツな気もする。余力があれば英語も喋れるようになっておいた方がいいと思います。
Sawa・Mio・Riko:本日はお忙しいなか、貴重なお話を本当にありがとうございました!
榊原優佳(ROSE):スタイリスト。飯田珠緒氏に師事後独立し、雑誌やWeb、女優などのスタイリングを手がける。現在は台湾在住。
Instagram:@yukasakakibara_