SERIES

大分で見つけた自然に息づくカワイイもの

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連載企画 ”旅先から覗く街とカルチャー”
旅先で出会うのは、風景だけじゃない。そこに息づくカルチャーそのもの。
私たちは、服をただ“着るもの”としてではなく、歴史や音楽、映画、街の空気感と結びついたカルチャーの一部として捉えている。
この夏は、連載企画として、部員それぞれが訪れた場所を起点に、その土地で感じた文化やファッションのつながりを紹介していく。
旅の記録を超えて、土地とカルチャーが交わる瞬間を、ともに覗いてみたい。

連載第二弾は、大分編。

大自然に息づくカワイイものたち

都会のカワイイは、トレンドとスピードの中で生まれてきた。

けれどこの夏、私が見つけたのはそうした華やかさとは少し違う、自然の風景の中に静かに溶け込むカワイイの姿であった。

ハーモニーランド

山あいにひっそりと広がるサンリオの世界

最寄りの駅に着くと、山に囲まれる緑豊かな場所にサンリオの可愛いキャラクターたちが出迎えてくれた。

車で山道を抜けると、突然、色鮮やかなキャラクターたちの姿が目に飛び込んでくる。

ハーモニーランドは、都会のテーマパークのような派手な賑わいではなく、豊かな緑に抱かれた穏やかな空間にあった。

自然に寄り添うようなキャラクターたちの姿は、都会で出会うそれよりも、どこか優しく、柔らかい印象を与えてくれる。

そして、ハーモニーランドにいるキャラクターたちはどこかレトロで懐かしさを感じさせてくれるものばかりだった。

湯布院フローラルビレッジ

湯けむりの町に潜む小さなカワイイ

湯布院の温泉街を歩いていると、しっとりとした木造建築や湯けむりの立ちのぼる路地の中に、ふとジブリのキャラクターや小さな雑貨たちが顔をのぞかせる瞬間がある。

伝統的な風景に自然に紛れ込むように存在するカワイイたちは、不思議と違和感がなく、むしろ旅人の心をやわらかくほぐし、日常の緊張を解いてくれるようだった。

特に印象的だったのは、湯布院フローラルビレッジでのひととき。石畳の小道に並ぶ小さな家々の前に立つと、まるで物語のページをめくって迷い込んだかのような気持ちになった。そこにはジブリの世界を思わせるキャラクターたちが息づき、まわりの自然や建物と溶け合うようにして存在していた。

さらに、キャラクターだけでなく、ヤギやモルモットといったかわいらしい動物たちも旅人を迎えてくれる。

旅の終わりを彩るハローキティ空港

帰り道に立ち寄った大分空港は、別名「大分ハローキティ空港」と呼ばれている。

出発のゲートを飾る小さなリボンやモチーフに見送られながら、この土地全体にカワイイが染み込んでいるのだと実感した。

旅の入口と出口にまで広がるその景色は、観光資源としての装飾を超え、土地の空気とともに息づく文化の一部のように思えた。

大分で出会った〈カワイイ〉は、都市で消費される速さや華やかさとは対照的に、自然や温泉の時間の流れに寄り添い、風景に溶け込んでいた。

田舎の大自然の中でひっそりと微笑むキャラクターたち。

その静かな存在は、訪れる人の心をやわらかくほぐし、優しさとあたたかさを与えてくれる。

旅の終わりに残ったのは、景色だけではなく、そんなぬくもりある記憶だった。

Written by Mio

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