Interview with FASHIONISTA 03|Pion room
AOCによる注目のFASHONISTAをピックアップするInterview with FASHIONISTA。
企画の第3弾として原宿にあるセレクトショップpionroomのオーナーであるMasaさん、Kahoさん、そして店長のlove.death.heaven.flowさんにインタビューを行った。学生時代のこと、仕事に対する思いや好きなものに対する思い、そして学生へのアドバイスを伺った。
(interviewer: Sonomi, Mio, Yuuhi)
Sonomi: それでは、またお3方それぞれのお話をお聞きしたいです。今までで影響を受けたカルチャーや時代があればぜひ教えていただきたいです。
Masa: 自分は完全に車の文化に影響を受けて育ってきています。小さなころから車が大好きで、90年代とか2000年頭の日本のストリートの車のカルチャーとかが大好きでした。もうほんと人生イコール車じゃないですけど、それぐらい車に与えられた影響が大きいですね。車は男の子ってかっこいいものみたいなイメージがあると思うのですが、服においてもそういう据え方をする部分があったりします。それこそ、車がきっかけで90年代や2000年代の服をもっと知りたくなりました
Kaho: 好きなアイドルもいたし、時代は時代でそれぞれ良いと思っているのでとくにこれというものはないのですが、もう物心着く前から服はずっと好きでした。幼い頃から1人で服を選んで買ったりしていました。テストで良い点数をとって欲しい服を母親に買ってもらったりもしていましたね。
すべてにおいて、服が原動力だったかもしれないですね。何か物事を頑張るってなった時に、親に頼み込んで狙っていた服を買ってもらうことをご褒美にしてもらうというような感じでした。大学生になると自分の好きなお洋服を買うために、自分で朝から夜までアルバイトしたりしていました。
社会人になっても、服への情熱が冷めることはなかったので会社員と並行して古着屋さんを立ち上げました。その古着屋さんを軌道に乗せるためにも、今ここで会社員として学べることは全部吸収してやるぞという心意気でやっていました。全ての原動力の根源にあったのはお洋服だったかなと思うので、ある意味服には一生影響を受け続けて生きてきているのかなとは思いますね。
Sonomi: ありがとうございます。
Lovedeatheheavenflow: 私はとにかくかわいいものって言い続けているんですけど、キャラクターが本当に全部大好きでした。めちゃくちゃ色んなキャラクターに対する色んな種類のかわいいの気持ちを覚えています。特に生まれた瞬間からキティちゃんとは一緒で、ずっとキティちゃん大好きでした。キャラクターを知れば色と色のかわいい組み合わせを知れるし、かわいいハートや星の描き方を知れるし、かわいい文字のかきかたとかかわいいフレーズもわかるし。かわいいキャラそのものの顔とか、からだのかたち、ポーズ、それが身につけているアクセサリーとか服とか性格とかキャラの友達とか…。キャラクターの世界を通してこの世に当てはめて世界を認識していたような気がします。あとは最初にはさみ持って星型を切った時のことをすごく覚えていて。自分の手で可愛いものが作れた!嬉しい!!てなりましたね。本当にかわいいものへの強い執着心があって、頭の中で自然に何をどうしたらかわいいのか、どうやったらかわいく見えるのかっていうメカニズムとかも多分小さいなりにすごく考えていた記憶があります。キラキラしたものも大好きで、服のラメプリントやラインストーンとか、ラメペンのラメの粒とかを一生眺めてました。幸せで…。
それから影響を受けた人はもうきゃりーちゃんです!小学生のときにきゃりーぱみゅぱみゅを見た瞬間に叫びました。なにもかもがかわいすぎる。小さい頃初めて好きになったのはperfumeでずっと聞いていたから、中田ヤスタカプロデュースなのも嬉しすぎて、この世で1番好きな見た目の人が1番好きな感じの曲歌っていて、もうどうしよう⁈と思うくらい、可愛すぎて頭がバクハツしそうになるくらい、パニックになるくらい衝撃でしたね。さっきキャラクターを通して世界を見ていたって言いましたけど、きゃりーちゃんを通して自由な服を、かわいい服を、そして古着を知りました。
あとは雑誌もとても好きです。雑誌が好きなルーツはきゃりーちゃんから来ていて、きゃりーちゃんが表紙であれば全部の雑誌を買っていました。いろいろな雑誌を見て、服ってめっちゃあるんだ、原宿行ってみたいなって思っていました。今見ても泣きそうになるくらい好きですね。かわいいキャラクターときゃりーちゃんが大好き。とにかくかわいいが好きでした。ずっと。
Sonomi: とても熱量が伝わってくるお話です。ありがとうございます。
lovedeatheheavenflow: 勢いで喋りすぎました…。
Sonomi: めちゃくちゃ伝わってきます!それでは、現在のファッションシーンや私たちのような学生世代への印象とかあればお願いいたします。
Masa: 自分の大学時代はずっとコロナだったんですよ、全部。だから、実際に足を運んで物を見て選ぶっていう機会が、きっと今の大学生の10分の1とかくらいに少なかったんです。自分たちの時はこれが1番だよね、これが強いよね、みたいな感じが決まりきっていたんです。けれど今の大学生の子たちは何も縛られてないじゃないですか。こうやって古着屋さんとかファッションのお店が増えてきて、足を運ぶ機会が多いから自分たちが大学生だった時よりもいろんなジャンルの子がいて、みんな好きなファッションも違う。今の子たちは決まってないからこそ、逆に選ぶことが大変な時もあるだろうし、どんな服を着たらいいだろうってなる時も多いと思います。けれど、逆に、それをチャンスだと思ってもらいたいです。いろんな服を着て、実際に足を運んで、服を見て、自分の目で買うっていう行為は絶対に忘れないでほしいなって思います。
Lovedeatheheavenflow: そうだな、なんだろう、、、。大学生とかの子がすごくファッションを楽しんでいますしカワイイですよね。けれどやっぱり人の目を気にしてしまうことってあるじゃないですか。私もめっちゃ気になることがあるので。家にいるときはカワイイって思って外に出たら、めっちゃ変かも、、、みたいな。極端になったりするときもあります。けれどその自分の魂の本音に沿ってほんとうに好きなものを身につけていると、服は表現と言いますけど、本当にその通りにうまく表現できると思います。自分の心のあり方を1番わかりやすく体現できるのがファッションでもあるので。
そしてそうやって生きていると行きたい方向に進めると思います。周りに与える印象も大きいし、やりたいこと、叶えたいことから来る思いをそのままファッションに転換した服装を着ていたら、夢が叶いやすくなるというか、つかみやすくなるかなって思うので、自分の心に正直にいてほしいです。トレンドとかお金とか、色々ぶれそうになる要素があるけれど、それもあくまで参考に程度で。お金がないならないなりに踏ん張ったら意外といい感じになったりとかしますし。トレンドとかで素直にかわいい、いいって思うものがあれば、もちろん取り入れればいいと思うし。とにかく自分の心に超素直になって、毎日着たい服を着れば、その行きたい方向に行きやすくなるかな。
それから、お出かけが楽しくなるっていうのはいいことですしね。私の中のポリシーとして3時間後に想像できない方に行くっていうのがあって。例えば家にいるか外散歩行くか迷っているときに、3時間後の自分が家いるのは想像つくけど、外に出たら想像つかないじゃないですか。自分がどこにいるかとか、何をしているか、そういうことの連続で運が掴めると思います。だからこそ外に出るのが楽しくなる。ちゃんとした予定がなくても、この服を着ていれば歩いているだけで楽しい。鏡に、窓に映った自分の服見て、いいじゃん!なるだけで楽しいみたいな感じで。そういうように服を楽しんで生活を楽しめば人生も楽しくなるかなって思うので、素直に服を着たらいいんじゃないかなと思います。
Sonomi: ありがとうございます。素直でいることって難しいけど大切ですよね。
Kaho: 自分が学生の時と大きく違うなって思うのは、コロナ禍を経てファストファッションも通販サイトも細分化したものがたくさん出てきたし、それに伴っていかに安く買うかという意識も強まっている気もします。昔はお店に通って買うのがメジャーだったけど、今はそうでもないという部分で少し変化について考える事があります。
私の学生時代は大好きなお店にいる大好きなスタッフさんとかわいい服を一緒に選んで買うという体験にすごく意味とか意義を見出していました。それが今は希薄化しているような気も若干します。そこはなくなってほしくないところですね。このコロナでない時代に生きている学生さんは、外に出ていろんなお洋服屋さんに行っていろんな服を直接見て触って新しい出会いを楽しんでもらいたいです。実際好きなお店に足を運び続けたりとかで、スタッフの方と仲良くなったりとかして、自分にはない知見というものをキャッチしに行くといいと思います。コロナ禍ではなくなった今は沢山の門戸が開かれていると思うのでこの瞬間を大事にして多くの機会をキャッチしに行ってほしいです。可愛いお店で好きなスタッフさんから好きな服を買うために、じゃあバイト頑張ろうとか、自分の中の1歩次に進める、小さな気づきみたいなものを与えてくれるところでもあるかなと思いますね。
Sonomi: ありがとうございます。それでは、今までの質問と重なる部分もありますが、ファッションを通して伝えたいことがあればぜひお聞きしたいです。
Mio: お店の活動を通してでも、個人でも。
Kaho: 再構築とかかな?
Lovedeatheheavenflow:素直に生きる!とか?
Masa: 難しい。伝えたいこと、、、。そうですね、みんなが笑顔になればいいなと思います。人の笑顔でお金を得られるのが1番の幸せだと思うので、笑顔になってほしいな。自分の好きなものを選んでほしいです。自分の心に素直に好きなら好き、嫌いなら嫌いでいいと思うから。
Kaho: 例えば、店員さんにおすすめされて、自分こういう服着ないから、似合わないと思うから、体型がこうだからって、ネガティブな感じになってしまう人も多いと思いますが、そうではなくて、もしかしたら似合うかも!っていう新しい自分との出会いといったファッションを通したポジティブを与えていけたらなと思っています
Lovedeatheheavenflow: 好きな方向に対して、心の底から好きだと思えるものに対して、完全に心を開くこと、ぶつかっていくこと、体ごと突進していく勢いでいくことがいいと思います。もう好きなものは好きだから。
Kaho: 周りの目は気にせず、自分が好きっていうものに正直であり続けること、それをいちばん表現すること、体現することができるのもまたファッションだと思います。
Lovedeatheheavenflow: 店は体全部包んでくれるものですけど、服も直に体を全部包んでくれるものであって、好きなもので自分を包んでいれば、勝手に好きな方に向かっていくと思います。もわもわした、これが好きかも、これも好きかも、将来こうなりたいかも、いやどうだろう、みたいなもやもやしたものが常に死ぬまであると思うんですけど、そういうまだ完全に浮かびきってない気持ちを一旦自分に叩きつけられるのって、服だと思います。私はこれが好き、私はこうしたい、私は将来絶対こうなってやる、という言霊的なもののような。生きる活力でもあるし、方向性でもあるし、自分の形にできてない心の奥の気持ちでもあって、、自分の方向性を定めるものというか、祈りでもあるんですよ。
Mio: わかります。
Lovedeatheheavenflow: そうですね。祈りであり、信念であり、方向性でもあるのだと思います。
Yoohee: ありがとうございます。 では、お店としての今後の展望や、個人的にこれから挑戦してみたいことなどがございましたら教えていただきたいです。
Masa: まず今を大事にしたいです。今後は人も増えたらもっといろんなことしたいと思うんですけど、僕たちはそのお客さんに物を提供することが第一の仕事なので。
Kaho: 私もそう思います。自分たちの目標のために今支えてくれているお客さんをはじめとしたまわりのひとをないがしろにしてはいけないと思ってます。やはり目の前のお客さん1人1人に真摯に向き合うことを大事にすることが、自分たちの目標です。それだけは絶対に変えたくないですね。まだ2店舗しかないので、今の目標はそれですかね。
Pionroomはオープンしたばかりなので、来店いただいたお客さんとのコミュニケーションを密に取って、長い付き合いができていけたらなというのがPionroomという視点での考えですね。
Yoohee: ありがとうございます。では最後にファッション業界を志す学生たちにメッセージをお願いいたします。
Kaho: 難しいですね、、、。ファッション業界って一言で言っても、もう本当に広いじゃないですか。この業界でも様々な業種がありますので。
Masa: ファッション業界を目指すなら、自分から1つ言えることは、いろいろなところに行ってみて直接自分の目でみたり耳で聞いたりと実際に体験することが1番ですね。ファッションに関係なくてもいいんです。家の中から出て、画面の中だけでは伝わってこないことがたくさんあるので。自然に行くなり、服を見に行くなり、どっか旅行するなり。学生のうちしか時間というのはまとまって取れないので、いろんなものを見ていろんなことを吸収するのが1番です。
Kaho: SNS見るんだったら原宿行ったりすることですかね。画面の中で始まって終わるのは絶対にないと思います。実際自分の目で見て行動すれば、何かが繋がって、何かになると言いたいです。何かを作りたいと思うのであれば、夜間のアパレルの専門学校通ってもいいですし、ダブルスクールでやってもいいと思います。なんでもやろうと思えばなんでもできて、何者にでもなれる歳なので。色々進路に悩む時期でももちろんありますけど、対話をし続けて、壁打ちをしながらもその中で実際働いてる人に話を伺いに会いにいってみたりとか、、、日々アクションをし続けていけば、必ず道は開けると思います。ぜひSNS見るより行動してください。
Mio: ありがとうございます。やっぱり学生時代にコロナ禍だったっていうのは結構大きいですか。自分たちがあまり思うようにできなかったなみたいな?
Masa: それはそれで逆に自分はよかったかなと思っているので、どちらがいいかはそれほどないと思うんです。けれど、自分たちは行動自体は制限されていましたから。今行動できるのであれば、できることはやるといいと思います。
Kaho: 逆に選択肢が多い分、迷うこともきっと多いと思います。私たちは当時選択肢が狭かったぶん選びやすかったけれど、たとえば15個選択肢があったら選びにくいじゃないですか。そんな感覚もきっとあると思います。自分との対話がベースで大事で、そこで自分は何を大事にしてる人間かなっていうのを見極めた上で、いろんなところに行ってアクションを起こしたらいいと思います。日々アクションっていう感じではございますね。
Sonomi: ちょうど今、自分自身も将来について考えることが多いのでそれぞれのお話がとても刺激になりました。自分がやりたいことに向かおうと思います。
Mio, Sonomi, Yuuhi: 本日はお忙しいなか、貴重なお話を本当にありがとうございました!
Masa: NEOVA、pionroomオーナー。現在、原宿にて両店舗ともに実店舗を構え事業を展開(instagram:ag.ztukr)
Kaho: NEOVA、pionroomオーナー。現在、原宿にて両店舗ともに実店舗を構え事業を展開(instagram:@karma_0818)
lovedeatheheavenflow: pionroomのプロデュース、店長を務める。love.death.heaven.flowとして製作なども手がけている。(instagram:@love.death.heaven.flow)
